お知らせ・店主ブログ
【ブログ】お茶の時間に欠かせないパートナー・和菓子のおはなし
こんにちは。八王子の日本茶専門店・網代園です。
皆さまは、6月16日が和菓子の日であることをご存じでしたか。
今回は、日本茶の良きパートナーである和菓子に焦点をあて
おはなししてまいります。
和菓子ってどんなお菓子?
![](https://www.ajiroen.jp/wp-content/uploads/2023/06/1794409_s.jpg)
和菓子は、日本の伝統的な菓子の総称です。
明治時代以降、西洋から新しく入ってきた洋菓子に対する言葉で
卵やバター、牛乳など動物性のものを主原料とする洋菓子とは異なり
米や麦、豆といった植物性の原料を使うことが多いのが特徴。
多種多様な和菓子は
水分量によって、大きく3種類に分けられます。
生菓子(なまがし) … 大福、どら焼き、わらびもちなど
※水分量が30%以上
半生菓子(はんなまがし)… もなか、羊羹、甘納豆など
※水分量が10~30%
干菓子(ひがし) … せんべい、金平糖、落雁など
※水分量が10%以下
この他、茶道の世界では主菓子(おもがし)と干菓子に区分され
季節の行事や情景を感じられるよう、見た目や素材にも趣向がこらされています。
なぜ6月16日が「和菓子の日」なの?
![](https://www.ajiroen.jp/wp-content/uploads/2023/06/26718077_s.jpg)
なぜ6月16日が和菓子の日なのでしょうか。
その起源は、なんと平安時代。
国内に疫病が蔓延し、当時の天皇が「嘉祥」と年号を改めます。
そして、嘉祥元年(848年)の6月16日、16個の菓子や餅を供え
疫病除けと健康招福を神仏に祈りました。
この故事にちなみ、毎年6月16日に和菓子を食べて健康を祈願する
嘉祥(かじょう)という行事が行われるように。
特に江戸時代、幕府や宮中では重要な儀式となり
江戸城の大広間には2万個を超える菓子が並び
将軍から大名・旗本らへと菓子が送られたそうです。
明治時代以降、この慣習は徐々になくなってしまいますが
日本の食文化を正しく後世に伝え残そうと、1979(昭和54)年
全国和菓子協会によってこの記念日が制定されました。
和菓子をいただく時のマナーは?
![](https://www.ajiroen.jp/wp-content/uploads/2023/06/25964527_s.jpg)
茶請け(おちゃうけ)として人気の和菓子。
おいしく味わっていただくのが一番ですが、
「マナーがわからず緊張してしまう」というお声も耳にします。
せっかくの機会ですので、基本的ないただき方をご紹介しますね。
練り切りや羊羹など、水分量が多い菓子は
黒文字(くろもじ)と呼ばれる楊枝などを用い
一口大にカットしてから口へ運びましょう。
この他、饅頭やもなかは手で食べやすいサイズに割ってから、
小さな干菓子は、そのまま指でつまんでいただきます。
さらに、お茶の湯の席では、交互に口にするということはせず
お茶(抹茶)より先にお菓子を食べきるという作法があります。
これは、「菓子はお茶の味わいを引き立てるもの」という考えから。
また、お茶はカテキンやカフェインを含んでおり
空腹時にこれらの成分を摂ると、胃を刺激してしまう可能性も。
こうした負担を和らげるのも、所以のひとつといわれています。
まとめ
![](https://www.ajiroen.jp/wp-content/uploads/2023/06/26530963_s.jpg)
後半は作法のおはなしに触れてしまいましたが、難しいことは抜きに
お茶も和菓子も、気軽な気持ちで楽しんでいただけたら嬉しく思います。
それでは皆さま、すてきなお茶時間を。