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【ブログ】花まつりの定番・甘茶(アマチャ)のおはなし

こんにちは。八王子の日本茶専門店・網代園です。

きたる4月8日は、お釈迦様の誕生日。
各地のお寺で花まつりが行われます。

今回は、この行事にゆかりのあるお茶
甘茶(アマチャ)に関するおはなしです。

 

   

そもそも甘茶ってなに?

甘茶の原料であるアマチャは
日本各地で栽培されるヤマアジサイの変種です。

花びらのように見えるのは、花を保護する役割をもつ萼(ガク)
中央に密集する小さな点々の部分が、アマチャの花。

梅雨が終わる夏ごろ、摘採した葉を蒸して揉み
乾燥させたものを煎じると、黄褐色の甘茶になります。
名前の通り、甘味成分をもっているのが特長で
その甘さは、スクロース(砂糖)の400~800倍ともいわれるほど。
今でも、天然の甘味料や生薬として用いられることがあるそうです。

 

  

花まつりってどんなお祭り?

前述しましたとおり、花まつりは
お釈迦さまの誕生日(4月8日)をお祝いする行事で
仏生会(ぶっしょうえ)灌仏会(かんぶつえ)ともいいます。

花御堂(はなみどう)という、たくさんの花で飾りつけた小さなお堂へ
お釈迦様の彫像を置き、この像に甘茶をそそぎかけてお参りするのが習わし。

これは、お釈迦様が生まれたとき、天から降りてきた竜が
産湯へ甘露を注いだという故事が元になっていて
無病息災や身体健全を祈る意味が込められています。

 

 

どんな言い伝え・効能があるの?

甘茶には、
・神様の飲み物なので、飲むと長生きする
・甘茶をつけた手で子どもの頭を撫でると、元気に育つ
・甘茶を硯に入れて墨をすり、字を書くと書道が上達する
など、さまざまな言い伝えが残っています。

また、古くから民間薬としても利用されており
花粉症やアトピーなどのアレルギー反応を緩和させる作用や
歯周病菌に対する抗菌作用が期待できるといった報告も。

ただし、濃度の高い甘茶を飲むと
気分が悪くなることがあるようなので、ご注意ください。
2~3g当たり 1リットルの水で煮出すのがおススメとのことです。

  

 

まとめ


今では、いつでもどこでも甘い飲み物が手に入りますが、
昔の人にとっては、甘茶がこの上ないご馳走だったことでしょう。

網代園でも、甘茶のティーバッグを数量限定で販売しております。
機会があれば召し上がってみてください。

それでは皆さま、すてきなお茶時間を。