お知らせ・店主ブログ
【ブログ】福を呼び込むお茶・福茶(ふくちゃ)のおはなし
こんにちは。八王子の日本茶専門店・網代園です。
旧年中は大変お世話になりました。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、今回は冬の縁起物、福茶(ふくちゃ)のおはなしです。
福茶ってなに?
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福茶(ふくちゃ)とは
正月や大晦日、節分の夜などに飲まれるお茶のこと。
梅干しや昆布、黒豆など、
お茶っば以外の具材が入っているのが特徴です。
特に、お正月に飲む福茶は
大福茶(おおぶくちゃ・だいふくちゃなど)と呼ばれ
大服茶・王服茶・皇服茶と記載することもあるようです。
どんな歴史があるの?
![](https://www.ajiroen.jp/wp-content/uploads/2023/01/22872082_s.jpg)
平安時代に中国から伝わったお茶は、貴族や僧侶など、
限られた人しか口にすることができない貴重品でした。
この頃、庶民のお茶に関する唯一ともいうべき伝承が
福茶に関する内容だといわれています。
京の町に疫病が流行った際、当時の僧・空也上人(くうやしょうにん)が
梅干・昆布と共に茶を振る舞ったところ、多くの病人が快復。
村上天皇がこの功績を讃え、王服茶(皇服茶)として
毎年邪気を払う慣習へと発展していったのだそうです。
現在も、空也ゆかりの六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)では
正月になると、人々に福茶が提供されているそうですよ。
福茶は手作りできる?
![](https://www.ajiroen.jp/wp-content/uploads/2023/01/25530052_s.jpg)
節分は、文字が表すとおり節目の日。
昔は、立春(2月4日ごろ)を一年のはじまりと考えていたため
立春の前の日である節分は、旧暦の大晦日にあたります。
大晦日に福茶を飲む習わしが、
今では節分の夜に飲むという形で、受け継がれているんですね。
ありがたいことに、今年の福茶は大晦日前に完売してしまったのですが
市販のものが手に入らないときは、自宅にある材料でつくることができます。
梅干しや塩昆布、炒った黒豆など
材料をあらかじめ湯呑みに入れておき
そこにお好みのお茶を注ぎ淹れるだけ。
普通の煎茶以外に、玄米茶やほうじ茶を使ってもよいですね。
ちなみに
梅干しは、三毒(克服すべき三つの煩悩)を断つ
昆布は、 喜ぶ(よろこぶ)の語呂合わせ
豆は、 まめに暮らせるという意味が込められており
それぞれ縁起のよい食材といわれています。
まとめ
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福茶のおはなし、いかがでしたか。
本年も無病息災で過ごせますよう、心より願っております。
それでは皆さま、すてきなお茶時間を。